透析関連情報
シャントの流れ
1:シャントとは?
透析は血液を体外へ出して老廃物を除去する治療となっています。つまり、体外へある程度の血液を出してまた体へ戻す必要があります。
その際に、必要なるのが「バスキュラーアクセス」です。
シャントはバスキュラーアクセスの中にある種類の一つです。
今回は、主流となっている内シャント(AVF:arterio venous fistula)をシャントとして説明します。
2:静脈解剖
静脈の解剖について下記にまとめます。
3:動脈解剖
動脈の解剖について下記にまとめます。
4:シャントの解剖
「2:静脈解剖」「3:動脈解剖」で静脈と動脈についてまとめました。
透析で使用されるAVFシャントとは吻合部で撓側皮静脈を橈骨動脈に繋げた短絡の状態を言います。
短絡した状態のため静脈ですが動脈血が混ざった血液が流れています。
動脈血が静脈に流れるため血管が発達して穿刺しやすく透析で脱血しやすい様になります。
5:穿刺できる血管
先ほど、静脈の血管発達で穿刺しやすくなると記載しました。
しかし、静脈全てが穿刺できるわけではありません。
例えば、手背静脈弓は血流が得られません。他には、深部静脈交通枝は深いため痛みが強と考えて避けられます。
一般的に穿刺で使用される血管は撓側皮静脈や肘尺側皮静脈、上腕撓側皮静脈となります。
今回は、神経の解剖図を添付しませんでした。
神経は動脈と伴走しています。「3:動脈解剖」では肘周辺で多くの動脈が走行していますね。つまり、神経の解剖を考えると肘関節周辺は痛みが強いと考えられます。
穿刺やシャントエコーを行うスタッフは上記の解剖を理解し日々臨床に携わっています。