高血圧はなぜ怖い?~ 毎日測って、しっかり予防 ~
夏のレジャーや外出が増える8月。
この時期は、汗による水分不足や冷房と外気の温度差で、体に知らず知らずのうちに負担がかかっています。
実はこうした環境の変化は、血圧を不安定にしやすく、高血圧のリスクを高めることもあります。
高血圧は、日本人にとても多い生活習慣病のひとつですが、初期には自覚症状がほとんどありません。血圧が高い状態が続いても、痛みや違和感を覚えることは少なく、知らないうちに病気が進行してしまうことがあります。そのため、高血圧は「サイレントキラー(静かな殺し屋)」とも呼ばれます。
血圧が高い、というのはつまり「血管の内側にかかる圧力が強い状態」ということです。強い圧力がずっとかかると血管が傷つき、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中などの重い合併症を引き起こす可能性があります。
日常生活では気づきにくいため、定期的な血圧測定や検査による早期発見がとても大切です。

【高血圧の基準】「高血圧治療ガイドライン2019」より
診察室血圧:収縮期血圧140mmHg以上、拡張期血圧90mmHg以上
家庭血圧:収縮期血圧135mmHg以上、拡張期血圧85mmHg以上
※一般的に家庭血圧の方が低くなる傾向があるため、このような基準となっています。

【血圧の正しい測り方】
①測定する位置
上腕部(上腕カフ血圧計による)。
心臓の高さに近い上腕部での測定値が最も安定しています。
②測定時の条件
朝:起床時1時間以内、排尿後、朝の服薬前、座った姿勢で1~2分安静にした後
夜:就寝前(飲酒や入浴の後)、座った姿勢で1~2分安静にした後
※歩いたり、飲食をすると血圧は上がります。血圧測定時には椅子などに腰掛け体の力を抜いて1-2分安静にしてから測定します。
※血圧が上がったと感じた時、測定値と原因(推定)を記録しておくのも役立ちます。
➂測定回数
朝・晩2回以上。
④その他
血圧測定はできるだけ長期間に渡り、継続して行い毎日の測定値は記録しておきます。

高血圧の原因精査や体への影響を調べるために血液検査で腎機能や脂質の状態をチェックするほか、
・心電図検査、心エコー(高血圧性心疾患・左室肥大などのチェック)
・ABI(血管年齢をみる検査)
・頸動脈エコー(動脈硬化をみる検査)
も有効です。
当院では、各種検査の他、栄養士による食事の指導や肥満外来もあります。
高血圧は症状がないからと安心できる病気ではありません。
健康診断や血圧測定で高めと指摘された方、生活習慣が気になる方は、一度詳しい検査を受けてみましょう。
作成者:臨床検査技師 篠崎 英美
