コラム

コレステロール、放っておいて大丈夫? ~ 脂質異常症と検査のお話 ~

健康診断で「コレステロールが高めですね」と言われたことはありませんか?

つい冷たいものや甘いものをとり過ぎた夏の食生活が、知らないうちに血液中の脂質に影響を与えているかもしれません。

今月のコラムでは、放っておくと動脈硬化につながる「脂質異常症」について、お伝えします。

脂質異常症とは、血液中のコレステロールや中性脂肪の値が正常の範囲を超えている状態です。ほとんど自覚症状がないまま進行し、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めるため、注意が必要な病気です。

しかし、脂質異常が続くと

脂質異常症の診断には血液検査が欠かせません。主に次の項目を測定します。

LDLコレステロールは、「悪玉コレステロール」、HDLコレステロールは「善玉コレステロール」とも呼ばれます。LDLコレステロールが高いと血管壁にたまりやすく、HDLコレステロールが低いと余分なコレステロールの回収ができません。

これらの値を総合的に評価し、必要に応じて生活改善や治療が検討されます。

そして、血管の状態を確認するためには、以下の検査が有効です。

・ 頸動脈エコー検査 : 血液検査では分からない、「血管の状態」を直接目で見ることができます。

・ ABI検査 : 腕と足の血圧を比べて、血管の詰まり具合や硬さを調べます。

動脈の硬さや狭くなっている部分がないかを調べることで、今の状態をより詳しく把握できます。

また、必要に応じて、心電図や肝臓や腎臓の状態(薬を使うときに重要)も調べることもあります。

当院では、血液検査をはじめ、頸動脈エコー検査やABI検査など、脂質異常症や動脈硬化のリスクを評価するための各種検査が可能です。

症状がなくても「コレステロールが高いと言われた」「血管が心配」という方は、ぜひ一度ご相談ください。

 

 

作成者:臨床検査技師 篠崎 英美

 

 

 

 

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