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寝ている間に呼吸が止まる?〜睡眠時無呼吸症候群〜

少しずつ寒さがやわらぎ、春の気配を感じる季節になってきました。
新年度を前に、生活リズムが変わる方も多い時期ですが、
毎日の「睡眠」について意識したことはありますか?

「いびきがうるさいと言われたことがある」
「しっかり寝ているはずなのに、日中眠い」

このような症状がある方は、睡眠時無呼吸症候群が関係しているかもしれません。

睡眠時無呼吸症候群とは、寝ている間に呼吸が何度も止まったり、浅くなったりする病気です。
眠っている本人は気づきにくく、
家族に「いびき」や「息が止まっている」と指摘されて発覚することも少なくありません。

 

呼吸が止まるたびに体は酸素不足となり、脳は何度も目を覚ましてしまいます。
そのため、十分に眠っているつもりでも、体はしっかり休めていない状態が続いてしまいます。

こんな症状はありませんか?
• 大きないびき
• 日中の強い眠気、集中力の低下
• 夜中に何度も目が覚める
• 朝の頭痛やだるさ
• 寝ている間に息が止まる(指摘される)

「年齢のせい」「忙しいから仕方ない」と思われがちですが、病気が隠れていることもあります。

では、なぜ病気のリスクが高くなるのでしょうか。

睡眠時無呼吸症候群では、呼吸が止まるたびに体が酸素不足になります。
すると体は「危険な状態だ」と判断し、血圧や脈拍を上げて対応します。

この状態が毎晩くり返されることで、心臓や血管に負担がかかり、
高血圧・心筋梗塞・脳卒中などのリスクが高くなります。

また、睡眠中に体が十分に休めないことで、血糖値のコントロールが悪くなり、
糖尿病などの生活習慣病が悪化することもあります。

さらに、日中の眠気や集中力低下により、交通事故や転倒のリスクも高まります。

睡眠時無呼吸症候群は、
「寝ている間に体へ負担が積み重なっていく病気」なのです。

睡眠時無呼吸症候群の検査は、自宅で行える簡単な検査から始めることができます。
当院でも、まずは簡易検査を行い、必要に応じて精密検査(自宅で実施)へ進みます。
いずれも痛みはなく、普段通り寝ていただくだけの検査です。

治療は症状の程度に応じて、
CPAP 療法、生活習慣の改善などを組み合わせて行います。
※CPAP 療法・・・空気の圧で気道を広げて無呼吸を防ぐ治療法

CPAP は「一生続けるのでは?」と思われがちですが、
睡眠時無呼吸症候群の原因は、気道がふさがること(肥満、扁桃肥大など)や
脳の呼吸指令の乱れなどさまざまです。
状態が改善すれば治療内容が変わることもあります。

睡眠は、体を回復させる大切な時間です。
いびきや眠気が気になる方は、「ただの疲れ」と思わず、早めにご相談ください。

春に向けて、新しい生活を元気に迎えるためにも、
まずは“眠りの質”を見直してみましょう。

作成者:臨床検査技師 篠崎 英美

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