塩を制す者は体重増加を制す!
あけましておめでとうございます。お正月はいかがお過ごしでしたか?
おいしいものをたくさん食べて、透析間の体重が増えすぎてしまった方もいらっしゃるのではないでしょうか??
新年第1回目は塩分と水分についてお話ししたいと思います!
腎不全の患者様では摂取した水分が尿として排出されないため、そのまま体重の増加に繋がります。
そのため、水分摂取量が多いと体内の水分量が多くなることで苦しくなったり、過度な除水により血圧が下がったり、足が攣ったりなどを起こしやすくなります。
透析間の体重増加を抑えるポイントは「塩分管理」にあります!
のどが乾くと水分を摂りたくなりますよね。
ではなぜのどが乾くのか?
人は血液中のナトリウム濃度(塩分)を一定に保つように出来ています。食事などから多量の塩分を摂取すると、血液中のナトリウム濃度が濃くなりそれを薄めようとのどが渇いて飲水行動へ移ります。
ちなみに塩分8gを摂取した場合、1Lの水が必要になりますので、無尿の透析患者様では1㎏の体重増加となります。
つまり塩分を控えることで、水分の摂取量を控える(=体重増加を抑える)事が出来るのです。
ではどのように塩分量を抑えるか。
いくつかポイントをまとめてみました。
・口やのどが渇いたときは氷をなめたり、うがいで口の中を潤しましょう。
・冷たい飲料は飲みすぎになりがちなので、温かいものをゆっくり飲むようにするとよいです。
・塩を下味に使わず、食べるときに必要な分だけつかいましょう。その際、調味料はかけるよりつけるほうが減塩できます。
・酸味や辛味、香料などを上手に活用しましょう。
・麺類や鍋物、カレーや雑炊などの料理は水分が多いので注意が必要です。
・外食の際は、味がしみ込んだどんぶりものなどは避け、バランスがよく、自身で調味料を調整できるものを選ぶとよいです。
・コンビニでの食事では「ナトリウム」の表記をみてみましょう。
ナトリウム(mg)×2.54=食塩相当量(mg)です。(インターネットで計算してくれるサイトもあるので活用してみてください。)
ちなみに私は、サラダにはオリーブオイルとレモン汁(もしくはそのまま)、フライものにはカラシ、蕎麦にはわさびのみか薬味に少し麺つゆをつけて一緒に食べる。餃子には酢とこしょうといった感じで塩分を控えています。(ただの好みもありますが)
塩分の摂取量は1日に6g未満を推奨されていますが、尿量や体格、身体活動量や栄養状態などを考慮して適宜調整する必要があります。当院の透析患者様では、採血の際に推定摂取塩分量を計算しておりますので気になる方はスタッフへお声がけください。
また、当院には管理栄養士による栄養指導も行っていますのでご相談いただけますフォームの終わり。
それでは、塩分管理をしっかりして今年もよい1年に致しましょう。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。