エコーは何してるの?
透析をされている患者様では今までに穿刺補助にエコーを使用された方がいるかと思います。
そんな時に、エコー画面は白黒で何を見ているのだろう?と疑問に思われた方もいらっしゃると思います。
エコーは何をしているのかを簡単に説明させて頂きます。
1:超音波診断装置(エコー)
エコーと耳にしますが「エコー」とは何なのでしょうか?
英語では「Echo」と書きます。つまり、反響音の事を表しています。
やまびこという言葉を聞いたことがありますか?
山間で大声を出すと遅れて聞こえる事がありますね。
これは、自分の声が反射して返ってくる事があります。これが反響音です。
日頃、エコーと言いますが正式名称は「超音波診断装置」と言います。
超音波とは20kHz以上の周波数を言います。人の耳で聞こえる音は20Hz~20kHzと言われておりそれよりも高い音を超音波と言います。つまり、人の耳で聞くことが出来ない周波数帯です。
イルカやコウモリが超音波を使用する事で有名ですね。
2:生体ではどうなっているの?
エコーを人体に当てるとどうなるのでしょうか?
体の中には筋肉や血管・脂肪等がありますね。
エコーはこれらの組織特有の反響がみられます。
この反響の差を利用して画像にしています。
3:エコー下穿刺
エコー下穿刺とはどんな事をしているのでしょうか?
先ほど、血管や脂肪ではエコーで差があると記しました。
穿刺針はそれらの組織以上に反響の差があります。
この組織と穿刺針の差が大きい事を利用して針先がどこにあるのかを認識しやすくなります。
エコー下穿刺を行うメリットは大きいです。針先を見つけてしっかり血管に入れる事が出来たり動脈を確認して穿刺を避けたり出来ます。自分の近くにエコーの機械が来ることを怖がる患者様もいます。
そんな時に私はこんな例えを行います。
私「〇〇さんはどこか出かけられる際にカーナビを使いますか?」
患者様「使うよ。案内してくれて簡単だからね。」
私「このエコー下穿刺もカーナビと同じですよ。目的地が血管でそこへ辿り着く道中が分かり易くするためにエコーを使用しています。使用する事で安全に目的地へ辿り着けますよ。」
少しエコー下穿刺に親近感を持っていただけましたでしょうか。
より安全な穿刺が行える様にしてまいります。