コラム

透析関連情報

透析間の体重増加量はドライウエイトの6%未満でいいの??

「いやー、2日空くと体重が増えちゃうねぇ」
週始めの透析日に、患者様がよくおっしゃいます。

日本透析医学会のガイドラインでは、透析間(中2日)の体重増加量はドライウエイト(以下DW)の6%未満にすることが望ましいとされています。
計算式はDW(kg)×0.06で求められます。

 

 

例えばこちらのおふたり体重増加量の上限を計算してみましょう。

Aさん:DW40(kg)×0.06=2.4(kg)

Bさん:DW100(kg)×0.06=6.0(kg)

となります。

「今日はたくさん増えちゃったから1kg残して」「俺は4kgまでなら除水出来るから大丈夫!」なんて会話も日常茶飯事です。

生命予後の観点からも、透析毎にDWまで除水することが推奨されていますし、過度な除水は血圧の低下や、足がつってしまう原因にもなりますので注意が必要です。

除水速度を15mL/kg/時以下にすることが推奨されており、一般的な4時間の透析で計算するとこれがDWの6%にあたりますね。

先に述べた計算は簡単ですし、体重増加量がDWの6%を超えないように管理をするうえでの目安となります。しかし、ここで意外な落とし穴が、、、

先月の「塩を制すものは体重増加を制す!」のコラムを読んでくださった方は疑問に思ったかもしれません。

そのなかで塩分8gを摂取した場合、体の塩分と水分のバランスを保つため1Lの水が必要で、そのため1kgの体重増加につながるとお伝えしました。つまり体重増加量(kg)×8(g)÷透析間(日)で1日の推定塩分摂取量が求められます。

それではまた、先ほどのおふたりをみてみましょう。

 

Aさん:推定塩分摂取量=2.4kg(体重増加量)×8g(水分1Lあたりの塩分量)÷2日(透析間)=9.6g/日

Bさん:推定塩分摂取量=6.0kg(体重増加量)×8g(水分1Lあたりの塩分量)÷2日(透析間)=24g/日
となります。

 

日本透析医学会のガイドラインでは至適塩分摂取量を6g/日未満にすることが望ましいとされていますが、どちらも6g/日以上となっていますね。
また、おふたりともおなじくDWの6%の体重増加にも関わらず、これだけ塩分量に差が出ている事がわかります。

もちろん体重増加量=塩分量が多いとも一概には言い切れません。

入れ歯が合わずお粥しか食べられていなかった方、便秘のため体重が増えてしまった方、血糖値が高く喉が渇いてしまう方などもいらっしゃいます。

我々医療者は体重増加量という目の前の数字だけをみているだけではいけません。
当院では患者様の背景を知り、ひとりひとりに寄り添った指導や治療を提供出来るように努めさせていただきます。

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